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結婚式の電報の句読点について

社会人になるとなかなか教えてもらえないのが祝電の文章作法です。
文面そのものはお祝いの気持ちをそのまま伝えればいいのですからそれほど迷うことはありませんが、意外と悩むのが句読点の打ち方でしょう。
結婚式にかぎらず、電報では基本的に句読点を打たないのがマナーとされていますが、その理由を正確に説明できる方は意外と少ないかもしれません。
祝電の句読点のマナーにくわえ、スピーチでもおさえておくべき忌み言葉のルールについてもまとめました。

句読点は使ってはいけない?

原則として、日本では電報の文面に句読点を打つのはマナー違反とされています。
これは、末永くつづくはずの結婚生活に区切りをつけてはいけない、という一種のジンクスのようなものであり、「言霊」というものの力を強く信じる日本特有の風習であるともとらえることができます。
初期の時代には句読点どころかスペースさえも使われておらず、最低限の改行によって文意をととのえるスタイルがとられていました。
現在では単語の区切りを表すためにスペースが使われることが多く、昔のように「電報は読みにくい」というイメージは薄れつつあります。
余談ですが、英文の祝電でも区切り方のマナーがあり、単語をスペルの途中で区切ることがないように単語の先頭で改行する、という方法がとられます。
句読点の扱いは祝電にかぎらず、弔電などでも共通するマナーなのでぜひともおさえておきましょう。

句読点の変わりはどうすれば良い?

英文と違い、単語をスペースで区切る習慣のない日本では電報でも単語の区切り方に悩むことがあります。
句読点で句切ることは原則としてマナー違反なので、日本においてはスペースやかぎ括弧、行間をうまく活用して読みやすくする工夫がとられます。
また、一般的な文章のように段落の先頭を空けることもマナー違反です。
いわゆる段落ごとの字下げを行うことなく、2、3行ごとに細かく改行を入れ、行間を多くとることによってひとつひとつの文章が読みやすくなり、全体としてすっきりした印象になります。
最近では祝電の作法ミスなどを自動で修正してくれるサービスもありますので、細かいマナーが把握しきれずに不安な方はこれらのサービスを利用してみるのもおすすめです。
ただ、最近は冠婚葬祭のマナーも簡素化されてきており、改行や句読点の打ち方についてのマナーについても少しずつ変わりつつありますので、ひとつの目安として覚えておく程度でちょうど良いかもしれません。

その他にも使っていけない言葉

日本には古来から「忌み言葉」という伝統があります。
忌み言葉とは忌まわしい言葉からきており、結婚式の祝電やスピーチで使ってはいけないボキャブラリーがあらかじめ決められています。
結婚のお祝いにおける忌み言葉としては、割る、返す、戻る、終わる、割れるなどがあり、いずれも一生のうちで一度しかない結婚生活を繰り返すイメージが連想されるため、祝電やスピーチではさけるべきだとされています。
文章の流れ上どうしてもその種の言葉を盛り込みたい場合は、忌み言葉にならないボキャブラリーに言い換えるか、祝電であればたんにひらがなに置き換える、という方法などが用いられています。
祝電にはあまり使われませんが、映画を表す「シネマ」も忌み言葉のひとつであり、大正から昭和時代にかけては「キネマ」と言い換えられていた歴史があります。

まとめ

祝電やスピーチでは句読点の打ち方に配慮しなくてはいけません。
単語の区切りにはスペースやかぎ括弧を使うのがマナーであり、これは「ふたりの結婚生活にピリオドを打たない」というジンクスからきています。
忌み言葉にも気をつける必要があり、割れる、返す、終わる、などのボキャブラリーは祝電やスピーチでは使わないように文面を組み立てていきましょう。